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【記者コラム】デビュー10年目 平尾 初のビッグ出場へ勝ち星重ねる

 平尾一晃(30=長崎・111期)が好調だ。今期(7月以降)に入り、既に10勝を挙げている。優勝こそないが、目を見張る成績を残す。7日から開催のいわき平で好調の要因を聞いた。

 「出力を出す練習に変えました。1本集中というか、量より質というか。20分ワット数を上げた練習をしています」。ワット数とは踏む力と回転の速さを合わせた数値。速さよりどれだけ力を出しているかを見る目安になる。「自分の武器であるダッシュ力を強化しようと思って始めました」。成果が結果に表れ始めた。

 初日は師匠である井上昌己と連係。「何回一緒になっても師匠との連係は緊張します。いまはそうめんくらいしか、喉を通らないと思う」と報道陣を笑わせた。レースは前受け策からの突っ張り先行。自身は4着、井上は番手から抜け出して1着になった。「気合は入っていたけど脚が回らなかった。でもこれでやっとご飯が食べられる」と笑った。

 2日目が圧巻だった。4番手から捲って2着に6車身差をつける圧勝。上がりタイムはこの日の最速タイとなる11秒0をマークした。「突っ張るつもりだったけど赤板で前に出られたので、自分の得意パターンに持って行こうと思った。上手に駆けられました」と振り返った。

 当面の目標は来年3月のGⅡウィナーズC(大垣)の出場権獲得。選抜方法にS級戦の1着回数上位30人(7~12月)というのがある。例年は16勝すれば出場できているので、今期このまま順調に勝ち星を重ねれば初のビッグレース出場がかなう。「デビュー10年目だし、ビッグに出たい気持ちはあります」。平尾の走りに注目していきたい。

 ◇鈴木 智憲(すずき・とものり)1967年(昭42)9月生まれ。愛知県出身の58歳。92年スポニチ入社。97年から2年間競輪記者を経験。当時は神山雄一郎、吉岡稔真が東西の横綱として君臨していた。24年4月に26年ぶりに現場復帰。

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